今回は最近、お客様からご質問をいただくことの多い
「デット・エクイティ・スワップ」(DES)について、書いていこうと思います。
デット・エクイティ・スワップとはずばり、
債務(デット)とエクイティ(株式)を交換(スワップ)することを言います。
「社長が会社に対して有する貸付金を現物出資して、新たに株式を引き受ける。」
実務では割とよく行われていることです。
金銭債権(貸付金)の額が500万以下である場合
貸付金の額が500万以下であれば、
DESを行う場合であっても、募集株式の発行による変更登記において、
特有の登記添付書面はありません。
通常の募集株式の発行による変更登記(現金出資のケース)と違うのは、
払込証明書を添付する必要がないということです。
金銭債権(貸付金)の額が500万円を超える場合
貸付金の額が500万を超える場合、募集株式の発行による変更登記において、
「金銭債権について記載された会計帳簿」を添付する必要があります。
会計帳簿とは具体的には仕訳帳や現金出納帳、総勘定元帳を指します。
実務上、多くはありませんが、当該金銭債権の価額の相当性を弁護士等が証明した書面をもって
会計帳簿の添付に代える場合もあります。
なおDESを実行される場合は、顧問税理士等へ事前にスキームをよく確認の上、
手続きを行いましょう。